週刊ベースボールONLINE

  • No.51
    2019/8/20 6:14 嗤う伊右衛門
    菜七子騎手☆ 憧れリサからメッセージ「真っ向勝負よ」

    親愛なるNANAKOへ

     あなたの最近の活躍は全て知っているわ。今年に入ってG1初騎乗。スウェーデンのシリーズ(ウィメンジョッキーズW杯)で優勝したのは、きっと大きな自信になったでしょうし、シャーガーCで世界のトップジョッキーたちと一緒に乗ったことも素晴らしい経験になったことでしょう。私も日本はもちろん、シンガポールやマレーシアでも騎乗してきたけど、いろいろな国の競馬を知ることは本当に勉強になる。

     私が菜七子と初めて出会ったのは、短期免許で来日した16年。厩舎でやるバーベキューで一緒になって、話をしたのよね。とても真面目で良い子というのが第一印象。その時に、「体重の軽い女性が馬上で体勢を保つには、脚の筋肉をつけることが一番大切」と話したの。その後は筋力トレーニングに励んでいると聞くから、菜七子が私のアドバイスを覚えてくれているんだと思うとうれしいわ。

     私は父がジョッキーだったし、ニュージーランドでは今でも騎手の半数近くが女性と恵まれている環境だったこともあり、リーディングを獲得することができた。でも、菜七子は競馬関係者と血縁があるわけではないし、日本の競馬界が男社会であることも私自身、経験してよく知っている。その中でJRA唯一の女性騎手としてデビューして、プレッシャーを押しのけて年々、成績を伸ばしているのは本当に立派です。

     今回は3年ぶりの来日で、WASJに参加させていただきます。実は騎手になる決心をさせてくれたのも日本でした。ワーキングホリデーで来日した94年に東京競馬場でジャパンCを観戦して、マーベラスクラウンが鼻差の接戦を制して優勝。感動が止まらなかった。そして騎手になった頃から、母国ニュージーランドのランス・オサリバン騎手がワールドスーパージョッキーズシリーズ(WASJの前身大会)に何度も参加(87〜02年に計9回出場)している姿に憧れて、私も長年出場を熱望してきたの。その夢がようやく実現して、しかも菜七子と一緒に選ばれた。3年前はまだまだ可愛いお嬢さんという感じだったけど、多くの経験を積んで随分と成長してたくましくなっていることと思います。再会するのが今から楽しみで、待ち切れないわ。互いに全力を尽くして、女性騎手の素晴らしさを見せたいわね。では、札幌で会いましょう!

    リサ・オールプレス
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カテゴリー 競馬総合騎手・調教師競馬
最終更新日 2019-08-20 06:14:17